患者さん・ご家族の方へ

 

 骨系統疾患とは、先天的な原因によって全身の骨や軟骨、関節などに異常を生じる病気の総称です。軟骨無形成症や低ホスファターゼ症、骨形成不全症、大理石骨病、2型コラーゲン異常症関連疾患など、多くの病気が含まれ、低身長や骨の変形、易骨折性など、病気によってさまざまな症状を示します。患者さんの数が少ないことから、希少骨疾患とも呼ばれます。患者さんの日常生活動作や生活の質(quality of life: QOL)に大きな影響を及ぼし、国の指定難病や小児慢性特定疾病制度の対象になっている病気もあります。根本的な治療のない病気がほとんどですが、いくつかの病気については治療薬の開発が進められています。

 「先天性骨系統疾患の医療水準と患者QOLの向上を目的とした研究」班は、これまで活動してきた骨系統疾患に関する研究班を引き継いで、令和7年4月に新たなスタートを切りました。骨系統疾患に関わる多くの専門家のネットワークを強化し、患者さんの実態調査や研究、診療ガイドラインの作成や改訂、疾患登録などの活動を通じて、骨系統疾患の医療水準と患者さんのQOLを向上させることを目的としています。患者さんやご家族のご協力もいただきながら、骨系統疾患患者さんのより良い未来の実現をめざします。どうぞよろしくお願いいたします。

「先天性骨系統疾患の医療水準と患者QOLの向上を目的とした研究」班 研究代表者
地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪母子医療センター 研究所長
道上 敏美