先天性骨系統疾患の医療水準と患者QOLの向上を目的とした研究

Research to Improve Medical Standards and Patients’ QOL
in Congenital Skeletal Dysplasia

研究代表者からのご挨拶

 当ウェブサイトにお越しいただき、ありがとうございます。

 骨系統疾患とは、骨や軟骨など骨格を形成する組織の発生や分化、成長の障害により、全身の骨格の形態や構造、恒常性維持に異常をきたす疾患群の総称です。多くは単一遺伝子病であり、個々の疾患単位としてはまれですが、2023年に改訂された国際分類においては771疾患が記載されています。体型の異常、四肢の変形・非対称や関節可動域の異常、脊柱の変形や不安定性、易骨折性、歩容異常など多彩な症状を示し、患者さんの日常生活動作(activity of daily living;ADL)や生活の質(quality of life; QOL)に多大な影響をおよぼします。海外ではrare bone disease(RBD)と呼ばれています。

 骨系統疾患には非常に多くの疾患が含まれますが、そのうち、タナトフォリック骨異形成症、軟骨無形成症、低ホスファターゼ症、骨形成不全症、大理石骨病、TRPV4異常症の6疾患が、現在、指定難病に定められています。また、小児慢性特定疾病には、指定難病以外の骨系統疾患もいくつか含まれています。

 厚生労働科学研究費補助金・難治性疾患政策研究事業「先天性骨系統疾患の医療水準と患者QOLの向上を目的とした研究」班は、これまでの骨系統疾患研究班を継承する形で、令和7年に新たなスタートを切りました。骨系統疾患の診療に関わる多くの診療科(小児科、産科、整形外科、リハビリテーション科、放射線科、内科、遺伝診療科など)の専門家や研究者が連携し、骨系統疾患の医療水準と患者さんのQOLの向上を目的として、調査研究、骨系統疾患の診断基準案や重症度案の策定、診療ガイドラインの作成や改訂、疾患レジストリ(登録)、関連学会との連携などに取り組んでいます。

 このウェブサイトでは、本研究班の活動内容と、骨系統疾患の病態や診断・治療に関する情報を提供しています。医療関係者の皆様、患者さんやご家族の皆様にご活用いただけますと幸いです。

「先天性骨系統疾患の医療水準と患者QOLの向上を目的とした研究」班 研究代表者
地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪母子医療センター 研究所長

道上 敏美

新着情報

2025.10.10

本ウェブサイトを開設しました。

2025.04.01

「先天性骨系統疾患の医療水準と患者QOLの向上を目的とした研究」が厚生労働科学研究費補助金・難治性疾患政策研究事業に採択されました。